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GOLDEN 2012
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 今回は友人の引っ越しを手伝った際に貰ってきたミニコンポの修理をレポートします。
調べてみるとバブルに兆しが見え始めた頃である1991年の発売らしく、現在の「ミニステレオ」と呼ばれる機種とは違って一応コンポーネントになっています。 コンポーネントといってもダブルカセットデッキ、CDプレーヤー、チューナーアンプ(昔の呼称ではレシーバー)で構成されており、私の年代からすれば「オーディオ」と呼ぶには少々考えてしまうシステムです。
また全コンポーネント共フルロジックになっており、全てリモコン操作を可能とした、良く言えば先進的、悪く言えばコストダウンの見本のようなシステムでもあります。
 
故障箇所はCDトレーとスピーカーで、CDの方はトレーが出ると同時に引っ込んでしまい、スピーカーは多分に漏れずエッジの崩壊と言う完全ジャンク状態です。
 
CDを分解してみますと、トレーの位置はトレーそのものではなく駆動ギアの回転だけで読みとっている様で、トレーが全開位置まで来ているのにギアが途中までしか回っていない為、トレーが出ている際に手で押し込んだ状態としてギアが反転していました。
トレーのラックギアを一歯ずつずらしながら調整して正常となりましたが、同じ症状が出ている人が多い様です。 これは明らかにトレーの強度不足が原因と考えられ、全開位置だと全体が大きく撓みます。
 
スピーカーはエンクロージャー前方が丸みを帯びたデザインになっており、コーンも「ピュアクロスカーボン」と手の込んだ造りに見えます。
しかしながら、MDFに木目のシートを貼り付けた代物で、内部は薄いスポンジの帯が入っているだけという仕様になっています。背面にポートを持つバスレフ式である事と、素材がMDFの為だからでしょうか? それにしてもコストダウン以外に目的は見いだせないのですが…。
   


CDトレーの開閉位置は矢印のギアの回転によって読みとられている。 誤作動はこのギアとトレーのラックギアがずれていた事が原因だった。



崩壊したスピーカーエッジ。ウレタン製の物との違いはエッジに対して垂直状にクラックが入っている事。



カーボンを強調する為かコーン側の耳は内貼り。フレーム側は外貼りだが、何と耳は紙リングの上から貼り付けられている。



崩壊したエッジを剥がした状態。合成ゴム系と思しき接着剤が使われており、最終的にはペイントリムーバーを使用した。コーン側は剥がせず、仕方なく耳の分だけを残すこととした。



 

by.BOW
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