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DVとVHSのコンパチデッキをレポートします。 取引先の某官公施設が廃棄するとのことで貰ってきましたが、VHSのトラッキングがどうしても合わないとの事でした。
WV-DRシリーズは、9、7、5と三機種あり、当該個体はS-VHSテープが簡易再生しか出来ない最廉価機種の様です。
DVテープは標準DVとminiDVの2種類に対応していますが、既に自社規格であるβマックス、Hi-8、DIGITAL8の全てを見捨てています。(笑)
BS、CS、地上波の全がアナログとなっていますが、ビデオ撮影したminiDVをHDDやDVDにダビングするために再生さえ出来れば良い私にとっては、チューナーの種類は無関係となります。
VHSのトラッキングは位相調整により即座に解決。
問題はDVの方で、相当に手強い相手となりました。
DVの動作は相当に複雑で、挿入する際には
1.イジェクトボタンを押すと挿入口のドアが開く。
2.テープを差し入れると自動で吸い込まれる。
3.吸い込んでいる途中でカセットの蓋を開き、同時にminiDVのリール幅に合わせてリール軸が移動する。
4.リール軸に嵌る様に下降すると挿入口のドアが閉じ、同時にテープを引き出してヘッドに押しつける。
イジェクトの際は
1.イジェクトボタンを押すとリールにテープを巻き取りながらカセットに納める。
2.上昇しながらリールを標準DVの位置まで戻す。
3.挿入口に向かい吸い込みを開始した位置まで移動する。同時に挿入口のドアを開く。
4.吸い込みを開始した位置まで移動が完了すると、送りレバーが回転して取り出しやすい位置まで押し出す。
5.テープを取り出すと挿入口のドアが閉じる。
つまりVHSに比べると、ドア開閉、リール幅調整、送りレバーの回転の3動作が増えており、これら全てをリレーとモーターで行っています。 各動作ともに相当減速している様で、一時減速にはウォームギアを使用していますが、モーターが回転しないと手で動かす事は不可能となります。
故障の原因は明らかにモーターのトルク不足。この減速比を過信しすぎた結果だと考えられます。
ジャンクウォークマンのモーターを移植しようにもスペースが足りず、仕方なくモーターへのシリコンオイル噴射と各ギアやレール部へのシリコングリース塗布で凌ぎました。
電気的補修は、スイッチ及び各コネクターへの接点復活剤スプレーとハンダ浮き部分の再ハンダという素人レベルに留めました。
とりあえず分解。メカ部はアッセンブリーになっており、モーターに行き着くまでには順次バラさなければなりません。スイッチング基盤も分解してスイッチに接点復活剤をスプレー。
DVのモーター線はFL表示基盤に繋がっています。外部入力基盤とFL表示基盤は何と各々1本のビスで固定されているだけでした。
VHS、DV共に正常動作する様になりました。白い爪着きのパーツが回転し、吸い込み位置まで送られたテープを押し出しますが、当初はこのパーツも回転しませんでした。
FL表示も正常に表示するようになり、復活を確認。
癌とも言えるDV部のドア。挿入の際に電動で開閉、取り出しの際にも開閉するという仕事量の多さの割には信頼性の低い部位です。
挿入の際に電動で開閉、取り出しの際にも開閉するという仕事量の多さの割には信頼性の低い部位です。
全面パネルを閉じても基本操作はできます。すっきりしたデザインで、タイマーさえ作動しなければ好感が持てるんですが…。
全面パネルを開くとテープ挿入口が現れます。パネル裏が操作部になっており、ダビング操作やジョグダイヤルによるコマ送りやスロー再生が出来ますが、両側の樹脂製ヒンジのみで支えられている為に全体がブヨブヨとしたタッチです。ヒンジ部分からポッキリと折れてしまう事が懸念されます。
とりあえず完動品にはなりましたが、根本的な解決に至っていない為、イジェクトボタンを押してからテープが出て来るまでは手でアシストすべく挿入口付近から離れられない状態です。
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懐古な趣味と報告
企画:しげ幽鬼
編集人:ネメシス